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技術者座談会

モノづくりの未来を切り拓く、だから熱くなれる!
~油圧シリンダの設計を担う技術者たちの座談会~

油圧シリンダ?聞いたことがなかったけれど、 世界を支える製品であることを知った。

笠井一成 KASAI KAZUAKI

技術部 設計課係長 2011年入社

筒井佑哉 TSUTSUI

技術部 設計 2020年入社

尾木優斗 OGI YUTO

技術部 設計 2020年入社

大学時代の学びと入社動機について

笠井
私の場合、祖父も父もモノづくりに携わる仕事をしていて、大学も機械工学科だったから、この会社を選ぶのはある意味王道というか、妥当な選択だったんだけど、ふたりはちょっと違うよね?

筒井
私は人間工学を学んでいて、福祉器具のユニバーサルデザインとか、そういう勉強をしていました。

笠井
油圧シリンダのことは知ってた?

西尾
正直に言うと、会社説明会で聞くまで知らなかったです。ただ、そこで人材育成に力を入れている会社だということを知って、勉強できる環境であれば大丈夫かなと。あと、福祉器具のデザインにはCADや材料力学が必要だったので、そこは今の仕事に生かせていると思います。

筒井
私は経済学部の出身なんですが、実は父親が別の油圧シリンダのメーカーに勤めていまして...

笠井
初耳! 知ってた?

筒井
いや、知りませんでした。

尾木
はい、言ってませんでした(笑)。それで、もともと油圧シリンダにはなじみがあって、
堀内機械を選びました。ただ、営業をするにしても、設計は絶対知っておいた方がいいと
父からアドバイスされまして、それで設計職を希望したんです。

笠井
じゃ、ゆくゆくは営業をしたいということなのね?

尾木
はい。この会社に来てまだ1回しか言ってないことなんですが...。

笠井
上に言っとくわ(笑)。今年(2021年)から技術営業部門も新設されて、これからはそういう
キャリアも選べるわけだしね。

尾木
自分ができるかどうかは別として、技術営業部門が新設されるという発表を聞いて、「やった!」
という気持ちになったのは事実です。

笠井
だったらいいことだよ。自信を持ってめざせばいい。

初めて設計したシリンダが世の中へ。
技術者にとしての喜びを、ようやく感じられました。

入社後の学びと現在の状況について

笠井
ところで研修はどうだった? 仕事にはもう慣れた?

筒井
研修についてはまず3ヶ月間、現場で組立を学んで、その後、設計に配属されるという流れでした。
配属後はOJTを中心に、外部のセミナーなども活用しながら設計の基礎を学び、2ヶ月くらいたった頃から少しずつ簡単な設計を任されるようになりました。

尾木
私も流れは同じですが、まだ先輩たちを頼りながらなんとか勉強をしているという最中で、自分の力だけで一から全部設計するというところまではたどり着いてないです。

筒井
オーダーメイドはまだだったとしても、標準品をベースにしたものとか、そういう設計はもうやってるでしょう?

尾木
はい。初めて設計したシリンダが先週、無事出荷されました。

筒井
僕も昨日初めて設計したシリンダの組立が完了しました。なので今日あたり検査して、来週には出荷されるのではないかと。

笠井
それは良かった。自分の描いたものが形になって世の中に出ていく、それが設計者にとって一番の喜びだからね。

尾木
そのうち社会貢献できているという実感も持てるようになるんでしょうか。

笠井
自分が設計した油圧シリンダがどこに納められるのかはわかるんだけど、その納められた機械が、どこでどういう使われ方をしているのかまではなかなか把握できないんだよ。でも、それがたとえばダムのゲートに使われているとわかれば、「あのダムの水位は俺たちが管理している」という気にはなる。
密かにね(笑)

尾木
それ、いいですね。それを楽しみにがんばります。

これまでのデータ蓄積と経験、
そしてチーム力を生かして、高い技術力を発揮し続ける。

堀内機械の設計力と技術力について

笠井
ここで改めて説明すると、私たち設計課の役割は、お客様の要求を満たすオーダーメイドの油圧シリンダを、材質の選定から形状の決定も含めて設計し、製造現場に図面を渡すところまで。一つのシリンダを一人の担当者が設計するので、たとえば、部品が50個あったとすると50の部品図面が必要で、時間がかかる設計もあります。

筒井
開発課のメンバーと協働で設計することもありますよね。

笠井
「構造はできたけど、これ本当に動くのかな?」と思ったときに検証実験をサポートしてもらうというようなことはあるね。

尾木
お客様と直接話をする機会はどのくらいあるんですか?

笠井
営業から商談の同席を依頼されたら直接話すこともあるけど、それでも数は少ない方だと思うよ。

筒井
堀内機械は高い技術力を一番の強みとしていますが、笠井さんが技術者として誇りに
思うのはどんなことですか?

笠井
自社のシリンダだけでなく、他社のシリンダもメンテナンスできることかな。実際、他社のシリンダをオーバーホールして出荷することがよくあって、それは技術力がないとできないことだと思うから。
それをフックに自社の製品を提案することもできるしね。

尾木
今、目の前にある薄型シリンダも当社の技術力の結晶ですよね。部品点数が少なくて組み立て
やすいという利点もありますし。

笠井
堀内機械はこれまでたくさんの製品を作ってきて、その分データも蓄積されている。それも次の設計に生かせる大切な財産だよね。あと、誇りとは少し違うけど、現場が近いっていうのも技術者にとって大きなメリットだと思ってる。

筒井
そうですね。僕らも図面を描くときは先輩方の過去のデータを参考にしますし、そのときに「この加工できるのかな?」とか「これってどう加工するんだろう?」と思ったら工場に行って担当者に聞いたり、加工現場を見せてもらったりしています。

尾木
先輩方にはそれぞれに得意分野があって、相互補完しながらチームで高い技術力を発揮しているということも堀内機械の強みですよね。

笠井
何年か前にSTPサーボシリンダというユニット一体型のシリンダを作ったんだけど、そのときに基板とか制御盤の設計ができる電気系に強いメンバーを採用して、その頃から得意分野の異なる技術者が連携して設計に取り組むようになったんだよ。

筒井
笠井さんの得意分野は?

尾木
全部だよ、全部!

笠井
そんなわけない! 強いて言うなら3D CADかな、って自分で言うの恥ずかしいわ(笑)。じゃあ逆に聞くけど、西尾
くんは堀内機械の強みは何だと思う?

筒井
国内シェア(※)が40%あり、短納期に対応していることは堀内機械の技術力の証だと思います。パソコンが今ほど一般的ではなかった1980年代に、2代目社長が在庫管理をシステム化して、JIS規格に則ったカタログ標準品について、従来4週間かかっていた納期を4日に短縮することができたと聞きました。
(※)産業機械用のJIS規格における標準シリンダの国内シェア

笠井
「シリンダエクスプレス」ね。もちろん、オーダー品については今もある程度の時間はかかっているよ。
でも、開発のメンバーと協働で新しいものを作ったり、同じシリンダでも寿命を伸ばすためにどうすればいいかと知恵を出し合ったり、そういうプロセスもモノづくりの醍醐味なんだよね。

筒井
その楽しさが味わえるように、私も早く設計力を身につけて、納期の部分でもお客様に貢献できる
ようになりたいです。

笠井
そういう自分になるためには、まだ何が足りないと思ってる?

筒井
たとえば、強度計算一つをとってもいろいろとルールがあって、今はまだそれを一つひとつ確認しながらでないと進められないんです。でも、それがマニュアルを見ずにできるようになれば、スピードアップが図れると思います。

尾木
設計をする上で大切なことというか、笠井さんが心がけているのはどんなことですか?

笠井
当たり前のことだけど、記号や寸法の入れ方を統一して、見やすい図面を描くこと。図面を見て加工をするのは現場の人だからね。尾木くんはどんなことを心がけているの?

尾木
わからないことがあったら、自分なりに考えたり調べたりすることです。わからないことが多すぎて、
全部聞いていたらキリがないというのもあって......

筒井
私も同じことを心がけているんですが、一人で考えすぎて時間を使いすぎてしまうと後の工程に迷惑がかかるので、自分の中ではここまでという区切りをつけて考えるようにしています。

すべてを一人で担える技術者、
スピード感と正確性のある技術者...。
頼れる技術者をめざしていく。

技術者としての今後の目標について

尾木
笠井さんの今後の目標ってどんなことですか?

笠井
自分自身のことで言えば、開発のメンバーを挟まず、お客様との仕様の打合せから設計まで、すべてを一人で担えるようになることかな。尾木くんは?

尾木
設計として一人前になるまで約3年と聞いているので、まずはそこをめざしてがんばっていきます。
その先は、スピード感と正確性を併せ持った技術者に成長したいと思っています。

笠井
筒井くんは?

筒井
現場に図面を渡すといろいろな質問や要望が来るんですが、先輩の手を借りずにそれらに対応し、問題があれば解決できるようになりたいです。そして、将来的には今、笠井さんがおっしゃったように、仕様の打合せからできるような技術者になりたいと思っています。

笠井
そうした後輩たちの成長をサポートすることも我々の役目だし、その点はこちらもがんばっていくから安心して。ふたりには入社早々高いレベルの設計を任せていて今は大変だと思うけど、いつか自分の得意分野を見つけて、頼れる設計者になってくれることを期待しています。

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