お問い合わせ
資料請求

ページ・トップ

油圧シリンダとは???油圧シリンダ解説シリーズ
▶油圧シリンダってどんな部品で構成されているの?組立方法は? バルブの仕組みは?
▶そんな油圧シリンダ初心者の方々の疑問にお応えすべく、 当社のベテラン社員が分かりやすく解説いたします。

動画一覧

1「油圧シリンダとは???」


2「油圧シリンダの選定の仕方」




3「油圧シリンダの部品解説&組み立て方法」

4「油圧シリンダの取り付け方」

5「各バルブの見分け方&位置関係解説」


6「バルブの役割」


7「油圧シリンダのいろいろ」

8「油圧シリンダの分解」

9「部品の点検と修理」

10「初めての油圧シリンダの洗浄」

11「パッキン装着編」

よくわかる油圧シリンダ(油圧シリンダの構造や動作の仕組みなどについて解説)

・油圧シリンダとは
・主な用途例
・特徴
・油圧シリンダのメリット

詳細を見る

・FA形式の油圧シリンダ構造解説
・図に記載された部品番号をもとに、油圧シリンダの構造と各部品の役割を説明

詳細を見る

・油圧シリンダの動作原理
1.ポンプの起動(エネルギー変換の開始)
2.方向制御弁で油の流れを制御
3.押し出し動作の完了後、初期状態に戻す
4.引き込み動作
5.引き込み完了後の復帰

詳細を見る

・油圧シリンダ種類ごとの特徴
・単動式(シングル)シリンダは片方向のみに動くタイプ。
・複動式(ダブル)シリンダ 両方向に動作可能。
・多段油圧シリンダ(テレスコープ)は、コンパクトながら長いストロークが特徴

詳細を見る

・様々な取付方式の解説
・フート、フランジ
・クレビス、トラニオン

詳細を見る

・ポイント解説
・必要な出力、使用圧力、速度、荷重、最大圧力やストローク長
・ メンテナンスのしやすさ
・交換部品の入手性
・シールの交換性

詳細を見る

・トラブルは主に「動作不良」「破損」「外部油漏れ」の3つに分類
・具体的な事例とその対策をまとめ

詳細を見る

・ポイント解説
1. 定期的な点検と清掃
2. 適切な潤滑とオイル管理
3. 適正な使用条件を守る
4. 摩耗部品の早期交換
5. 定期的なエア抜き作業

詳細を見る

バルブの役割
見分け方
クッション・エア抜きの調整方法

詳細を見る

「サーボアクチュエータ」の解説

詳細を見る

「防爆スイッチ」の解説

詳細を見る

油圧シリンダとは

油圧シリンダは、油圧の力を直線運動に変換する装置で、建設機械や産業機械に広く使用されています。

■油圧シリンダとは?

油圧シリンダ(Hydraulic Cylinder)は、油圧の力を利用して直線運動を生み出す装置で、多くの産業や機械で使用されている重要なコンポーネントです。油圧システムを構成する要素の1つで、ポンプやバルブから供給される油圧エネルギーを機械的な動きに変換します。

■主な用途

油圧シリンダは、動力を正確かつ強力に伝えるため、以下の分野で広く使用されています:

  • 建設機械(ショベルカー、ブルドーザー)
  • 産業機械(プレス機、工作機械)
  • 農業機械(トラクター、収穫機)
  • 運搬設備(フォークリフト、クレーン)
  • 航空機や自動車の部品

■特徴

  1. 高い力の伝達効率
    油圧は圧縮されにくいため、非常に効率よく力を伝えることができます。

  2. コンパクトな構造
    他の動力システムに比べて、同じ力を出すために必要なスペースが小さいのが特徴です。

  3. 滑らかな動作
    精密な制御が可能で、負荷が変わっても一定の速度で動作できます。

■油圧シリンダのメリット

  1. 強力な力:小さなサイズでも大きな力を発揮可能。
  2. 耐久性:適切なメンテナンスを行えば長寿命。
  3. 多用途性:さまざまな産業に適応可能。

油圧シリンダの基本構造

FA形式油圧シリンダの構造解説 図面に記載された部品番号をもとに、油圧シリンダの構造と各部品の役割を説明します。


1. シリンダチューブ

  • 役割
    • 油圧を保持する筒状の容器で、ピストンの動きをガイドします。
  • 特徴
    • 内部に油圧がかかり、ピストンが移動する主要部分です。
    • 高い耐圧性と精密な内径加工が求められます。

2. ピストンロッドAssy

  • 役割
    • ピストンの動きを外部に伝え、作業機器に力を伝達します。
  • 特徴
    • 高強度の素材で製造され、表面はクロムメッキで耐摩耗性が強化されています。
    • シリンダ外部と接続されるため、直線運動を外部装置に伝える重要な部品です。

3. ロッドブッシュ

  • 役割
    ピストンロッドを安定させ、動作中の振動を抑える軸受け。
  • 特徴
    • ピストンロッドとロッドカバーの隙間を調整し、摩耗や振動を最小限に抑えます。
    • 内部のシール構造で油漏れを防ぎます。

4. ロッドカバー

  • 役割
    • ピストンロッドが外部に出る部分を覆い、シリンダ内部を保護します。
  • 特徴
    • ピストンロッドの出入り口部分で、油漏れや異物侵入を防ぐ機能を持っています。

5. ヘッドカバー

  • 役割
    シリンダチューブの端を覆い、油圧を密閉します。
  • 特徴
    • ヘッドカバー内部にはシリンダチューブガスケットが組み込まれ、油圧を効率的に保持します。

6. タイロッド

  • 役割
    • シリンダチューブ、ロッドカバー、ヘッドカバーを一体化して固定する部品。
  • 特徴
    • 高い締結力を持ち、全体の剛性を確保します。
    • 対角線上に均等に締め付けることで、歪みを防ぎます。

7. ピストンパッキン

  • 役割
    • ピストンとシリンダチューブの間を密閉し、油圧の保持を助けます。
  • 特徴
    • 耐油性や耐摩耗性に優れた素材で製造され、油漏れを防ぎます。

8. ピストンガスケット

  • 役割
    • ピストンとピストンロッド間の油圧を密閉する補助部品。
  • 特徴
    • 高い耐圧性と柔軟性を持ち、効率的な動作をサポートします。

9. シリンダチューブガスケット

  • 役割
    • シリンダチューブとヘッドカバー、またはロッドカバーの接続部を密閉。
  • 特徴
    • 接合部からの油漏れを防止します。

10. ブッシュガスケット

  • 役割
    • ロッドブッシュの周辺を密閉し、油漏れを防止します。
  • 特徴
    • 耐油性素材が使用され、ロッドブッシュの動作をサポートします。

11. ダストパッキン

  • 役割
    • ピストンロッドの表面からゴミや異物を拭き取り、内部を保護します。
  • 特徴
    • 外部環境からの汚染を防ぎ、内部のシール部品の寿命を延ばします。

12. ロッドパッキン

  • 役割
    • ピストンロッドとロッドカバーの間を密閉し、油漏れを防止。
  • 特徴
    • 耐摩耗性や耐熱性を持ち、ロッドのスムーズな動作をサポートします。

13. エア抜きバルブ

  • 役割
    • シリンダ内部に入り込んだ空気を排出し、油圧システムの安定性を向上。
  • 特徴
    • 初期設定やメンテナンス時に使用されます。

14. クッションバルブ

  • 役割
    • ピストンが端まで移動する際の衝撃を緩和し、スムーズな減速を実現します。
  • 特徴
    • 動作速度を調整可能な設計で、シリンダ全体の寿命を延ばします。

15. チェックバルブ

  • 役割
    • ピストンを押し出す際、チェックバルブの流路を使い作動油を供給することですばやく立ち上がるようにすること
  • 特徴
    • 一方向のみの油の流れを許容する構造を持ちます。お客様で調整するものではありません。

油圧シリンダの動作原理

油圧ポンプで油を送り、制御弁で切り替えてシリンダを動作

油圧システムの動作プロセス

  1. ポンプの起動(エネルギー変換の開始)

    • 電動機を始動して油圧ポンプを動作させ、機械的エネルギーを流体エネルギーに変換します。
  2. 方向制御弁で油の流れを制御

    • 油圧バルブ(方向制御弁)を切り替えることで、高圧の油をシリンダ内に送り込み、ピストンを押し出します。
    • この際、流体エネルギーが機械エネルギーに変換され、シリンダのロッドが動きます。
  3. 押し出し動作の完了後、初期状態に戻す

    • ピストンが最大限に押し出された後、油圧バルブを元の状態に戻します。
  4. 引き込み動作

    • 油圧バルブを逆向きに切り替えることで、油をシリンダの反対側に送り込み、ピストンを引き戻します。
  5. 引き込み完了後の復帰

    • ピストンが完全に引き込まれたら、油圧バルブを元の状態に戻します。

油圧シリンダ種類ごとの特徴

単動式(シングル)シリンダは片方向のみに動くタイプ。複動式(ダブル)シリンダ 両方向に動作可能。多段油圧シリンダは、コンパクトながら長いストロークが特徴

油圧シリンダの種類と特徴

(1) 単動油圧シリンダ(シングルロッド仕様)

  • 特徴: ピストンロッドの動作は片方向のみ(押し出しまたは引き込み)。逆方向は外部の力(バネや重力)で戻す。
  • メリット: 構造がシンプルで低コスト。
  • デメリット: 一方向の動作に限定される。
  • 用途例: リフティング装置、クランプ。

(2) 複動油圧シリンダ(ダブルロッド仕様)

  • 特徴: ピストンロッドを押し出す力と引き込む力の両方を油圧で制御可能。
  • メリット: 双方向に動作できるため汎用性が高い。
  • デメリット: 単動シリンダより構造が複雑でコストが高め。
  • 用途例: 建設機械、プレス機械。

(3) 多段油圧シリンダ(テレスコープ仕様)

  • 特徴: 複数段のピストンが伸縮する構造で、コンパクトな状態から大きなストロークを実現。
  • メリット: 長いストロークが必要な場合に適している。
  • デメリット: 構造が複雑でメンテナンス性が低下。
  • 用途例: ダンプトラック、クレーン。

油圧シリンダの様々な取付方式

1.軸心固定形・シリンダ本体をフートやフランジで固定し、シリンダ軸心に対して往復直線運動を行う

①フート形 

  シリンダの軸に平行な取付面がある取付足形状のシリンダの取付形式。
  当社形式 LA,LB,LC

 

②フランジ形

  シリンダの軸に直角な取付面をもつフランジを使用するシリンダの取付形式

  当社形式 FA,FT,FB,FC,FD,CF

2.軸心揺動形・・・ピンを支点としてシリンダ全体が揺動運動を行う

①クレビス形

  ピストンロッドの中心線に対して直角方向にピン又はボルトが貫通する穴があるU字形の支持具でピボット取付けを行う取付形式。

  当社形式 CA,CB,CC

②トラニオン形

  ピストンロッドの中心線に対して直交し,シリンダの両側に伸びたおすめす一対のピボット取付けを行う取付形式。

  当社形式 TA,TC

油圧シリンダを選ぶ際のポイント

必要な出力、使用圧力、速度、荷重、最大圧力やストローク長などを確認。 メンテナンスのしやすさや交換部品の入手性やシールの交換性も考慮。

1. 使用条件の確認

当社総合カタログ14ページを参照し、以下の6項目を確認します。

  1. 必要な出力
    シリンダに求められる力を確認します。
  2. 使用圧力
    油圧回路の圧力範囲に応じて、対応するシリーズを選定します。
    • Kシリーズ: 3.5MPa以下
    • FSシリーズ: 7MPa以下
    • FFシリーズ: 14MPa以下
    • Tシリーズ: 21MPa以下
      ※圧力サージに備え、最大圧力より少し低い圧力で使用することを推奨します。
  3. 必要ストローク
    必要な動作距離(ストローク)を確認し、最大ストローク内で対応可能か確認します。必要以上のストロークの場合は要相談。
  4. 作動速度
    使用速度がシリンダの仕様範囲内(例: 8mm/s~300mm/s)に収まるか確認。範囲外の場合はカスタマイズが必要です。
  5. 使用作動油
    使用する作動油の種類(鉱物油、水系油など)を確認し、対応するパッキン材質を選定します。
    • ニトリルゴム: 一般用途
    • ウレタンゴム: 高い耐摩耗性
    • フッ素ゴム: 高温対応(-10℃~120℃)
    • 水素化ニトリルゴム: 水系対応可
  6. 使用環境
    使用場所や温度条件を確認。特殊環境(屋外、高湿度、振動、冷却液飛散など)の場合、追加対策が必要です。

2. 特殊仕様の相談

以下の場合、カスタマイズが必要となります。

  • ストロークや作動速度が標準仕様を超える場合
  • 過酷な環境(屋外、振動、高温・低温など)での使用
  • 特殊な作動油の使用

よくあるトラブルとその対策

油圧シリンダは使用中にさまざまなトラブルが発生することがあります。これらのトラブルは主に「動作不良」「破損」「外部油漏れ」の3つに分類されます。以下に、各トラブルの具体的な事例とその対策をまとめました。


1. 動作不良

1-1. ストロークエンドまで動かない

  • 原因: クッションバルブの調整不良
  • 対策: クッションバルブの締めすぎを確認し、適切に調整する。

1-2. シリンダが動かない、速度が出ない

  • 原因: ポンプの吐出量不足、クッションバルブの調整不良、内部油漏れ
  • 対策:
    • ポンプの吐出量を確認し、流量調整弁で適切に調整する。
    • クッションバルブの締めすぎを確認し、適切に調整する。
    • 圧力が正常に昇圧しない場合は、分解点検やパッキン交換を行う。

1-3. 異音が発生する

  • 原因: クッションバルブの調整不良、ポート径の不適切
  • 対策:
    • クッションバルブの締めすぎを確認し、適切に調整する。
    • ポート径が小さい場合は、適切なサイズに変更する。

1-4. スティックスリップ(ビビリ)が発生する

  • 原因: ポンプの吐出量不足、エア混入、偏荷重、タイロッドナットの締付け不良
  • 対策:
    • ポンプの吐出量を確認し、流量調整弁で適切に調整する。
    • エア抜きを実施する。
    • 偏荷重の要因を取り除く。
    • タイロッドナットを適正なトルクで均等に締め付ける。

2. 破損

2-1. トラニオンボスが曲がる、折れる

  • 原因: 過大圧力の発生
  • 対策: 圧力調整弁で適正な圧力に調整する。

2-2. フランジが曲がる、たわむ

  • 原因: 過大圧力の発生
  • 対策: 圧力調整弁で適正な圧力に調整する。

2-3. タイロッドが折れる

  • 原因: 締付け力の不適切
  • 対策: 適正なトルクで均等に締め付ける。

2-4. シリンダチューブが膨らむ、割れる

  • 原因: 過大圧力の発生、クッションバルブの調整不良
  • 対策:
    • 圧力調整弁で適正な圧力に調整する。
    • クッションバルブの締めすぎを確認し、適切に調整する。

2-5. ピストンロッドが曲がる、折れる

  • 原因: 過大圧力の発生、偏荷重の作用
  • 対策:
    • 圧力調整弁で適正な圧力に調整する。
    • 偏荷重の要因を取り除く。

3. 外部油漏れ

3-1. ポート(配管口)から油が漏れる

  • 原因: シールテープの巻き方不良、ポートカプラの締付け力不足
  • 対策:
    • シールテープを適正に巻きつける。
    • ポートカプラを適正なトルクで締め付ける。

3-2. リテーナとカバーの合わせ面から油が漏れる

  • 原因: 過大圧力の発生、異物の噛み込み、タイロッドナットの締付け力不良、作動油の不適合
  • 対策:
    • 圧力調整弁で適正な圧力に調整する。
    • 作動油を交換し、パッキンやガスケットを交換する。
    • タイロッドナットを適正なトルクで均等に締め付ける。
    • 作動油とパッキンの適合性を確認する。

3-3. シリンダチューブとカバーの合わせ面から油が漏れる

  • 原因: 過大圧力の発生
  • 対策: 圧力調整弁で適正な圧力に調整し、パッキンやガスケットを交換する。

3-4. ダストパッキン・ロッドパッキン部から油が漏れる

  • 原因: パッキンの摩耗、損傷
  • 対策: パッキンを交換する。

油圧シリンダを長持ちさせるコツ

油圧シリンダ長持ちの5つのコツ

1. 定期的な点検と清掃

概要

油圧シリンダのトラブルを未然に防ぐためには、定期的な点検と清掃が重要です。

チェック項目例

  • オイル漏れ,ロッド表面傷や摩耗,固定部や動作確認

2. 適切な潤滑とオイル管理

概要

潤滑とオイル管理を徹底することで、摩耗や過熱を防ぎ、動作の安定化を図ります。

重要ポイント

  • 適切なオイル選定
  • 清浄性確保:フィルターやストレーナを定期清掃し、汚れや水分混入を防ぐ。
  • 粘度確認:オイルの色、透明度、においを点検し、劣化していれば交換。
  • 参考リンク(作動油管理編)

3. 適正な使用条件を守る

概要

過剰な負荷や不適切な使用条件を避けることで、シリンダの寿命を延ばします。

管理項目

  • 圧力,温度,速度,荷重

4. 摩耗部品の早期交換

概要

パッキンやシール類は摩耗や劣化が進むため、定期交換が必要です。

交換タイミング

  • 推奨交換周期:年1回の定期点検時
  • 劣化兆候:オイル漏れ、動作不良、異音、振動、シール表面のひび割れなどを確認。


5. 定期的なエア抜き作業

概要

エア混入は動作不良や寿命短縮を招くため、エア抜き作業を定期的に実施します。


まとめ

これらの5つのコツを実践することで、油圧シリンダのトラブルを防ぎ、寿命を延ばすことが可能です。

堀内機械では、油圧シリンダのピストンロッドに偏荷重がかかる状況でも、正常に動作し、長寿命を実現するために設計された偏荷重強化型油圧シリンダをご用意しています。

用途や負荷条件に応じたシリンダ選定が重要ですので、詳細なご相談やカスタマイズについては、ぜひお気軽にお問い合わせください

バルブとは

1. クッションバルブ

  • 役割: 油圧シリンダの端部に近づく際の速度を制御し、衝撃を緩和するバルブです。

2. チェックバルブ

  • 役割:クッションが効く方向と反対にピストンを押し出す場合、クッションバルブ以外の流路以外にチェックバルブの流路を使い作動油を供給することで、すばやく立ち上がるようにすること

3. エア抜きバルブ

  • 役割: 油圧システム内に混入した空気を排出するためのバルブです。油圧シリンダ内での空気混入による不具合(動作の不安定、振動、応答遅延など)を防ぐために使用されます。

バルブの見分け方

バルブの種類を見分けるためには、以下の特徴やポイントを確認すると判断しやすくなります。

クッションバルブ、チェックバルブ、エア抜きバルブを例に説明します。

クッション・エア抜きの調整方法

クッション調整方法の手順

1. クッションナットを緩める

  • クッションナットを1/4回転反時計回りに緩めます。
    • 目的: 調整のためにクッションバルブを動かしやすくする。

2. クッションバルブの調整

  • 時計回りに回すと、クッションの効きが強くなります。
  • 反時計回りに回すと、クッションの効きが弱くなります。
  • 注意点:
    • 時計回りに回し過ぎると異常なサージ圧が発生する可能性があります。
    • 反時計回りに回し過ぎるとクッション効果がなくなります。

3. 調整後の固定

  • クッションバルブを調整したら、六角レンチでクッションバルブを固定。
  • 六角ナットを片口スパナを使用して、規定トルクで締め付けます。

【クッションバルブ 固定用六角ナット締付けトルク】

シリーズ 対応サイズ (シリンダ径) 締付けトルク
Fシリーズ φ32~φ125 約400~500 N・cm
φ140~φ250 約900~1000 N・cm
Tシリーズ φ40~φ100 約400~500 N・cm
φ125~φ180 約900~1000 N・cm
φ200~φ250 約2000~4600 N・cm
Kシリーズ φ32~φ80 約120~150 N・cm
φ100~φ160 約800~1000 N・cm

調整と締付け時には、規定トルクを守ることで、正しいクッション効果を発揮し、システムの安定性を保つことができます。

不明点があればご相談ください!

エア抜き方法

クッションバルブ調整方法

サーボアクチュエータ

可変制御信号に応じて,規定された制御位置をとることのできるアクチュエータ

ちなみにサーボシリンダとは、可変制御信号に応じて,規定されたストローク位置をとることのできるシリンダであり、アクチュエータにはシリンダが含まれるため同じ意味

防爆スイッチとは

防爆型スイッチとは


防爆型スイッチは、可燃性ガスが存在する可能性のある環境で使用されるスイッチです。これにより、火災や爆発のリスクを低減します。

1.防爆型スイッチの種類

  1. 耐圧安全防爆型
    耐圧性を持つ筐体で内部の火花や爆発の影響を外部に漏らさない構造です。
  2. 本質安全防爆型
    使用する電流を抑えることで、スイッチの接点で火花が発生しない構造です。

2.弊社取り扱い製品

  • 弊社では「本質安全防爆スイッチ」を取り扱っています。
  • 製品ラインナップ
    • 有接点リードスイッチ
      • CK(T5V-3)
      • CL(T5V-5)
      • KH(T5H-3)
      • LH(T5H-5)
    • ※無接点リードスイッチには対応しておりません。

3.使用上のポイント

  • 本質安全防爆構造を確保するには、本質防爆バリアリレーの使用が必要です。

■補足情報

  • 本質安全防爆スイッチは、スイッチ接点での火花を物理的に発生させないため、極めて安全性が高く、特に危険エリアでの使用に適しています。

参考資料 総合カタログリンク

お問合せはこちらから

スクリーンショット 2023-07-12 150927.png