お問い合わせ
資料請求

保守編

関連動画

株式会社堀内機械が送る、油圧シリンダメンテナンス動画シリーズです。油圧シリンダのメンテナンス作業で、お困りの方はいませんか? このシリーズでは、メンテナンスにおけるさまざまなお困りごとを 動画で分かりやすく説明、ご案内していきます。ぜひチャンネル登録してください!

☟チャンネル登録はこちらから☟

https://www.youtube.com/channel/UCm6N...

保守点検上の注意事項

破損要因

次の場合は、シリンダの破損につながりますので充分注意して下さい。

大きな慣性力(負荷が大きすぎるか、速度が速い場合)をもったピストンが瞬時に停止した場合、シリンダの内部に異常な高圧が発生したり、シリンダに大きな力を与えることになりシリンダチューブの膨らみや、取付金具、ボルト類等の破損、変形、ピストンロッドのねじの破損又は、シリンダを取り付ける基礎やフレームの変形、破損の原因となります。

異物混入要因

次の場合は、シリンダ内に異物が混入する原因となりますので充分注意して下さい。

  1. 開梱後シリンダを放置しておくのに、ポートをプラグせずに開放状態にして置いた場合。
  2. 長時間(1ヶ月以上)シリンダを保管する場合は、必ず防錆油(気化性)又は作動油を入れて封止プラグにて気密状態にして下さい。(必ず屋内にて保管して下さい。)また、保管中にシリンダ内に「結露」により水がたまり錆が発生する場合があります。保管場所は高温多湿な場所を避け、気温の寒暖が少ない環境として下さい。尚、「結露防止」には気化性防錆剤が有効です。
  3. 外気の状態が強酸性又は、強アルカリ性の場合は日時を経るに従いピストンロッドにほどこされている硬質クロームメッキが剥離してシリンダの中に入る事があります。
  4. フラッシングの不注意による場合。配管後に行うフラッシングはシリンダを通さず、リンダの手前でバイパス回路をつくり、フラッシングを行って下さい。配管中の異物がシリンダの中に入り込む原因となります。

定期点検(分解・検査)

定期点検(分解・検査)は、年一回行う必要があります。

  1. シリンダの分解は取扱説明書に従い分解し、清掃、点検、部品交換後再組立して下さい。
  2. 再設置の前に漏れ、作動試験をして下さい。
  3. パッキン、ガスケット類は定期点検時に、新品と交換して下さい。(図表1参照)

図表1

点検箇所 判定基準 処置

シリンダチューブ内面

1)摺動面に僅かに爪がひっかかる程度の傷

2)摺動面に縦状の深いひっかき傷

1)ペーパー(#320程度)で修正

2)ペーパー(#320程度)で修正不可能であれば新品と交換

ピストンロッドの揺動面

1)摺動面に僅かに爪がひっかかる程度の傷又は、打痕

2)大きい打痕によるメッキの剥がれ

1)メッキ用砥石(#600程度)で修正

2)新品と交換の事

ピストンの揺動面

1)摺動面における多少の摺動傷

2)摺動面に深いひっかき傷や大きな打痕

1)ペーパー(#320程度)で修正

2)新品と交換の事

ロッドブッシュの内面

1)摺動面における多少の摺動傷

2)偏摩耗が直径0.3mm程度以上

3)ロッドブッシュのひびや割れ

1)ペーパー(#320程度)で修正

2)新品と交換の事

3)新品と交換の事

ウェアリングの表面

1)表面における多少の摺動傷

2)深い縦傷又は、ひっかき傷

3)偏摩耗がある場合

4)ウェアリングの割れ

1)実用上支障なし

2)新品と交換の事

3)新品と交換の事

4)新品と交換の事

シール関係

1)摩耗及び傷が目視される場合

2)ガスケットのはみ出しによるちぎれがある場合

1)新品と交換の事

2)新品と交換の事

その他

シリンダ用途によって異なりますが、その他カバーの割れ、取付部のクラック、先端のねじ、ポートのねじ等一通り入念に
点検し、異常の有無を確認して下さい。